「モウイ」
モウイ(写真右)とシブイ(左)。
並んでるとかわいいですね。
シブイは冬瓜のことで、本土でもおなじみです。
でもモウイってなーに?
モウイ(モーウィ)は赤瓜・赤毛瓜とも呼ばれる大きな瓜です。
茶色い皮は硬くてざらざらしていますが、
縦半分に切ってみると、種の部分は瑞々しく、
きれいな翡翠色に輝いています。
見たかんじはワイルドで赤くて大きなキュウリのようです。
食べてみるとキュウリのようなぱりぱりした歯切れの良さはなく、
味的にはややあくっぽさを感じます。
でも白い果肉と翡翠色の種の部分が涼しげで、
見ているだけでも乾きが癒されるような気がします。
昔のキュウリはモウイみたいにアクが強かったと聞いたことがありますが、
もともと野生に近い品種というのは、アクや癖が強いのでしょう。
昔はキュウリのアクが強い時には、
切り口同士をすり合わせてアクを出したんだよと言って、
モウイの切り口同士をすりあわせて見せてくれた人がいましたが、
するとみるみる切り口にネバネバと白いアクが湧きでてきました。
果たしてこれで本当にあくが抜けてるのか少々疑問もあるけれど、
これはこれで楽しい実験です。
モウイのアクが気になる時は、水にさらしてからサラダや和え物にしたらいいと思います。
またアクを抜かずにそのまま漬け物にしたり炒めればアクも気にならないでしょう。
レンブと一緒に冷麺にのせて、オキナワンなタイ風冷麺なんていうのも爽やかです。
なんだかんだと言いながらも、
モウイは沖縄の日射しで火照った体を冷やしてくれる貴重な夏野菜です。
畑ではこんなふうに地這いで作られています。
まだ色白で、控えめにとげとげしているモウイですが、
これがあの赤みがかってがっちりワイルドな姿に変わっていくわけです。
隣にはシブイやヘチマも地這いで作られていますが、
みんな似たような葉っぱで、同じような黄色い花をつけているので、
どれがどの種類なのか、私にはその実がつくまでよくわかりません。
台風が頻繁に訪れ畑が暴風にさらされることの多い沖縄では、
地這いで栽培できるワイルドなモウイやヘチマやシブイはとても重宝されます。
そして暑い夏の島野菜として毎日の食卓をにぎわせてくれるのです。