カーブチー、
どこか心にじんわり残る名前です。
ゴツゴツして、緑が深く、ころころかわいらしい形の柑橘。
ごつごつした皮は厚めでむきやすいけれど、皮の厚い分、皮を剥いたその身はころりと一回り小さくなってしまいました。
実は透き通った浅いオレンジ色をしており中には種が入っています。
柑橘らしいすっきりした香りが印象的で、食べてみるとごくさわやかな甘みが口に広がります。
温州みかんのように甘さが際立っているわけではないけれど、素朴で嫌みが全くない甘さと、野生を感じさせる香り豊かな沖縄の柑橘。
ここで調べてみたら、カーブチーのカーは「皮」、ブチーは「厚い」という意味だそう。
沖縄には固有の柑橘がいろいろあるようで、例えば「オートー」とか「タルガヨー」、そしてシークワーサーなど。いずれもだいぶ昔に沖縄へ持ち込まれて栽培するようになり、またここ最近ではタンカンが広く栽培されるようになったようです。
カーブチーとオートー
タンカンのような食味のよい柑橘ももちろんいいけれど、このカーブチーのような野趣の残る柑橘も捨てがたいものです。カーブチーという名前がぴったりの、コロコロかわいらしい沖縄の柑橘。