「島バナナ」
那覇のど真ん中、
国際通りからすーじぐわぁ（路地）を入って15秒の場所で、
熱風アジアという居酒屋をやっていたことがあります。
もう10年も前のことです。
始めた頃は、お店奥の薄暗い部屋で寝泊まりしていたけれど、
しばらくしてその建物の上にあるアパートの一部屋を借りることに。
3階の部屋は素晴らしく明るく風通しもよく、
ベランダからは隣のバラックのような家々や駐車場と、
その片隅に生えている大きなバナナの木を見下ろすことができました。
風が吹けば葉っぱがわさわさと揺れ、
これがホントに那覇の街中なのかといぶかるくらい
のどかな景色だったのをありありと思い出します。
でもちょっと目を上げると国際通りのビルが建ち並び、
夜になれば飲屋街の電柱にぶら下がったスピーカーから
一晩中島唄と三線が流れていたっけ。
その後引っ越した先の赤瓦の家には、
玄関先に鉢植えのバナナが置かれ、
小さな葉がさわさわ風に揺れていた。
大里の無人野菜販売所 島バナナとひょうたん
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