月桃(サンニン)

月桃(げっとう)・・
きれいな響きの名前ですね。
沖縄ではサンニンと呼んでいます。

月桃

月桃はいかにも月の桃といった風情の花を咲かせてくれます。
つやつやとして南国の異国情緒あふれる花。
その葉は、しょうがの葉を大きくしたような姿をしていて、
殺菌力、防腐効果、抗酸化作用もあります。

沖縄ではこの月桃の葉っぱでお餅(ムーチー)を包んで蒸しますが、
こういった作用のおかげで日持ちもするし、
サンニンのスッキリした香りがお餅に移って
沖縄らしいムーチーになるのです。

ムーチーというのは、
本来は旧暦12月8日のムーチーの日に厄払いとして食べられるものでした。
でも今は市場などで一年中売っているし、
黒糖や紅芋を練り込んだものなどいろいろ見かけるようになり、
ムーチーも少しずつ変化している模様。

ムーチー

このムーチーは、餅とは言うものの、
もち米を搗いたお餅ではなくて、
練った餅粉を月桃の葉でくるんで蒸しています。
また月桃で包んで蒸すのはお餅に限らず、
下味をつけた鶏肉や魚などでもおいしい料理になります。

葉っぱで包んで調理する料理は世界中にたくさんあって、
タイ料理では、バイトーイという葉で鶏肉を包んで揚げたり、
日本でも笹の葉に団子を包んでちまきにしたり、
笹の葉寿司や柿の葉寿司なんてホントおいしいですよね。

中華料理でも蓮の葉っぱで包んで蒸す料理とか、
ポリネシアの島では、葉っぱで包んだ材料を土に埋めて、
その上で焚き火して料理するなんで言うのも聞いたことがある。

保存が効いて風味もよくなる一石二鳥の葉っぱ巻き。
おまけにこういう葉っぱで包む料理は、
包みを開く時のワクワクする感じが楽しくて好きです。

月桃の実

沖縄では、庭の片隅や、その辺の道端とか山際で
月桃が隆々と茂っているのをよく見かけます。
島野菜とは言えないかもしれないけれど、
沖縄の風物を語る時には欠かせない月桃。

月桃の花が咲き、緑の実が赤くなって、
月桃の青々した葉が陽に映え、
夜には月の光を浴びて青く光る。

光鮮やかな沖縄にあって、
どこか淡い風景を思いおこさせる、
私にとってはそんな植物です。

月桃


月桃蕎麦/げっとうそば

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